市販されている各種SUS304の『鋭敏化の度合い』を測定しました。

今回購入したものは全てSUS304です。

〇焼鈍材
〇フラットバーのコールド材
〇フラットバーのホット材
〇No.1(ナンバーワン)材

 

 

 

 

 

 

 

焼鈍材・・・No.1材を焼鈍したものを販売されています。

焼鈍というのは、大気中で800℃に加熱し一定時間保持したのち空冷

 

フラットバーは規格品で厚み幅について寸法規格があります。

ss400やS45Cなどのフラットバーはよく使用されるのではないでしょうか。

フラットバーのコールド材は冷間圧延により製造されたもの

ホット材は熱間圧延により製造されたもの

 

No.1材はステンレスの製造工程で一番最初にできるもの、そういった意味でNo.1材と呼ばれています。

 

一番最初にできるものは熱間圧延ですのでフラットバーのホット材と変わりませんね。

No.1材を寸法規格によって整えたものが、フラットバーのホット材と考えてください。

 

この4種のSUS304を材料業者さまから購入しました。

もちろんそれぞれの材質についてミルシートもいただき、確認しております。

 

 

 

 

 

 

 

[ミルシートでの熱処理の記載]

〇焼鈍材・・・焼鈍前のNo.1材のミルシート
〇フラットバーのコールド材・・・記載なし
〇フラットバーのホット材・・・1080℃×2min 水冷
〇No.1(ナンバーワン)材・・・1120℃×5min 水冷

 

 

以下のように鋭敏化測定器を使って測定します。

 

 

 

 

 

 

 

 

以下実際に測定したものです。

↓SUS304 焼鈍材
焼鈍の過程で表面が酸化しております

 

 

 

 

 

 

 

↓SUS304 コールド材
金属光沢があります。

 

 

 

 

 

 

 

↓SUS304 ホット材
光沢はなくグレーです。

 

 

 

 

 

 

 

 

↓SUS304 No.1材金属光沢はなくグレーです。
ホット材とNo.1材は見た目ほとんど同じです。

 

 

 

 

 

 

 

↑それぞれの写真に四角い跡がついていますよね。
一辺が1cmの正方形です。
その部分にだけ薬品を接触させてSUS304との反応を
電気的に解析することによって鋭敏化度を測定します。

 

 

↓以下のような特殊なシールを測定面に張って

 

 

 

 

 

 

 

↓その上に透明のプラスチックパイプを接着剤で固定して
パイプの中に薬品を入れます。
紫外線ですぐに固まる接着剤を使用しています。
しっかり接着しないと薬品が漏れてしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の鋭敏化度の比較資料は
ここからダウンロードできます。
(ここをクリック)

更新:2022年07月22日