鋼に強度を与えながら、銀白色の美しい仕上がり。小ロット対応。
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当社の真空熱処理の特長として、多品種小ロット対応があります。大型炉から小型炉まで揃えることで、多品種小ロットながらも短納期を実現しています。真空熱処理はバッチ処理となるため、特急の場合は炉を貸し切るためコストがかかります。しかし、大きさの異なる真空炉の活用で、細かい熱処理のご要望にお応えできる体制を構築しております。
真空熱処理の主要設備
- 真空熱処理炉
[有効寸法] W600 x H600 x L900
- 真空熱処理炉
[有効寸法] W600 x H600 x L900
- 真空炉(写真左)
[有効寸法] W600 x H600 x L900
真空熱処理とは
真空熱処理とは、真空中で加熱、冷却する熱処理の総称です。 鋼材を大気中で熱処理を行うと、大気中の酸素と鋼材が化学反応を起こし、鋼材の表面が酸化して黒くなってしまいます。一方、真空熱処理では、熱処理炉内を真空状態(窒素ガス雰囲気)にして、熱処理を行います。そのため鋼材の表面を酸化させず、熱処理後も鋼材の表面の光沢性が保たれることが特長です。また、冷却においては、窒素ガスによるガス冷却が行われます。
真空熱処理のメリット
高光輝性 |
熱処理後も光沢のある仕上がり。表面が酸化しないため、完成部品、酸化を嫌う機能部品に多く利用されています。 |
低歪み、高精度 |
歪みに関しては、真空であるかどうかではなく、冷却方法に依存します。 真空熱処理&ガス冷却では低歪みとなりますが、真空熱処理&油冷の場合は、ガス冷却と比べて歪みが大きくなります。品物の形状と要求品質に合わせた選択が必要です。 |
耐久性の向上 |
真空熱処理では脱炭層がないことから、耐摩耗性に関して、他の熱処理よりも優れていると言われます。 |
真空熱処理に適用される主な材質
材料 |
S45C, S50C, S55C, SCM415, SCM420, SCM435, SCM440, SNCM415, SNCM420, SNCM439, SKS3, DC53, HPM31, KD11, SKD11, SLD-MAGIC, SKD61, SUJ2, SUS303, SUS304, SUS316, SUS630, HPM38, STAVAX, SUS420J2, SUS440C, SK3, SK5, SUP10, SKH51, SKH55, SKH57, DRM1, DRM2, DRM3, HAP10, HAP40, HAP70, MH85, YXR3, YXR33, YXR7など |
真空熱処理ピックアップ
- すべての炉の温度、真空度を集中管理。検査成績書に熱処理チャートとして掲載されます。
- 熱処理後にサンプリング検査を行い、「硬さ」を確認します。
- 営業も含め、全員が熱処理技能士です。特級金属熱処理技能士や1級金属熱処理技能士も在籍。
- 定期点検、炉の温度計の社内検証
- 製品を炉内にセット