かながわ経済新聞2020年4月号に掲載されました。


ネット+リアル営業で受注増 金属熱処理業、武藤工業(大和市 下草柳 TEL 046-261-8057)が
「ネットとリアル」を組み合わせた営業法により、新規受注を増やしている。
営業職を「ルートセールスエンジニア」と呼び、熱処理に限らずお客さんの困りごとに対応。
過去に同社と取引実績がある企業=協力企業として活用もしている。
一方「熱処理Q&A」というサイトを運営。技術を初心者でも分かりやすく解説することで、
新規受注のきっかけを作っている。 中小製造業にありがちな「待ち」ではなく「攻めの姿勢」に転換。
毎月請求書を出す取引先は400社以上あるという。
熱処理専門だが、それにとどまることなく、
協力企業を巻き込んで図面や材料調達、機械加工、研磨・表面加工といった一連の工程をカバーする。
「当社に熱処理などの仕事をいただくお客さんは、さまざまな業種ですが、
逆に当社にとっても『協力企業』と位置付けています」と佐藤卓弥社長。
社内に5人いる営業職がお客さんのところにルートセールスに行くと、
本業の熱処理以外の相談を受けることが頻繁にある。
そこで同社が窓口となって、 同社のお客さん、つまり”協力企業”から、解決できる技術を探していく。
「相談された企業も喜びます」(佐藤社長)とし、 関係者全てがウィンウィンになれるモデルを築いている。

■サイトは毎週更新 3年前に開設したのが熱処理に関するQ&Aサイト。
PVは月1万8000に達し、毎月、全国から新規顧客を獲得している。
兼任だが、担当者を置いて毎週更新することも欠かさない。
熱処理業界なら当たり前でも、あえて解説することで他業界からのSOSに対応。
佐藤社長は「いい感じに仕事につながっています。ネタ探しなどはしんどいですが、
積み重なると膨大な資料にもなります」と話している。
更新:2020年04月15日